摂食障害に悩んでる私へ

日付
623 ()


19歳になる春、上京してワクワクしている私。
多くのプレッシャーとストレスに耐えて得た、有名私立大学の入学式。
10キロ近く痩せた身体は、お店に並ぶお洋服をスルスルと着こなして楽しかったね。
桜が綺麗に咲く中で、居心地の良くなかった実家から自分だけのお家が出来て。
たくさんの先輩からアプローチされて、少しだけ得意げな気持ちにもなったよね。
あの頃の自分が、きっと人生で1番キラキラしていて1番幸せだったんだと思ってた。
あの19歳になる春を越える春は、もうないんだろうなって。
春になって、桜を見るたびにもう戻れないあの頃ばかり懐かしんでいた。
それからの15年は摂食障害の闇と、母との確執、将来への不安で真っ暗なトンネルに入ってしまったから。。。


それでも、あの頃の自分に伝えたい。
真っ暗なトンネルの中であっても迷って、悩んで、もがいてもがいて前に進んでるとは思えない日々も、ちゃんと少しずつ出口に向かって歩いていたんだよって。
あなたがずっと手放せていなかった19歳の春を越える幸せが、今、38歳になる私が手にしているよって。
あなたが一生懸命に泣いて両手でつかもうとしては手に入らないと思っていた『ふつうの幸せ』が今、私の手の中で産声をあげてしっかり私のことを握りしめているよって。

大丈夫。
大丈夫って言う言葉の残酷さを誰よりも私がわかっているけれど...。
それでもあの頃のあなたにかけてあげたい言葉は、大丈夫。

あなたは、ちゃんと愛されてる。
あなたは、ちゃんと生きている。
あなたは、ちゃんと幸せになれるよ。

また、あしたね。
また、あなたがまだ見ることのない未来の私がその続きを話したい。